FC2ブログ
--.--.--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2014.01.05

オリジナル小説・その4

どうも、この小説もついに最終章です!

ミサーナに近づく「婚期」、それに割と動揺するアレン。
さてさて、アレンが出した結論はいかに――――――!?


第一話

第二話

第三話

※話数をクリックするとその話数のページに飛びます。











時は、午前2時。
月も、人も、鳥も、獣も眠り、おきているのは酒屋ぐらいだろうか。

魔法学校に寄り添うようにたつ生徒の寮。
2号棟の3階、奥から5番目のアレンの部屋。

(婚期、か・・・)

アレンは眠気がないが特にすることも無いので、一人勉強に励んでいた。
今はペンを止め、物思いにふけている。

(私は姫に思いを寄せているが・・・きっと姫のご両親は許してくださらないだろう。
きっと、私はこのまま、知らない村娘と結婚するのだろうか・・・)

考えて、ぶんぶんと首を横に振る。
今からそんな調子ではだめだと、暗い考えを振り切るように。

(・・・考えても仕方ないだろう、今は勉強に集中せねば・・・)

そう考えたアレンは、再び目の前の紙にペンを走らせるのだった。



―――――数ヵ月後の魔法学校、最終試験。

今期の貴族や付き人が、それぞれ魔法学校の中庭に集まっていた。
ココでは、『婚期』を迎えた貴族や付き人が試験をし、合格すれば学校を卒業できるというものだ。

この試験では今まで習った魔法を最低1つ使ってテーマに沿った見世物をする。
今回のテーマは「大空」。これを1人の審査員に見せる。

今期は貴族の魔法学校生徒が少なかった成果、メンバーは合計10人程度だった。
アレンとミサーナはペアになり、審査員の前に立つ。

「・・・緊張するわね・・・」

「・・・はい」

ミサーナが久々に緊張した面持ちだ。アレンはこぶしを固く握り締め、
唇が切れて血が出るほど強くかみ締めた。

(私は、この試験に絶対合格して、姫に何とか話をしたい・・・!)

「アレン、ミサーナ!」

「はいっ!」

「はっ、はいぃっ!」

審査員に名前を呼ばれ、二人は返事をする―――最も、アレンは緊張のあまり若干かんでしまったが。
頑固そうな初老の審査員は、まずミサーナに杖を指す。

「先に、お前だ」

「はい」

ミサーナは、審査員の言葉を聞いて一歩前に出た。

「1番、ミサーナ!いきますっ・・・ファイアー!」

ミサーナはレイピアを腰から抜き、すばやく自分の頭上に掲げる。
そこからほんの少し魔力を込めると、レイピアの周りを赤く炎が燃え広がった。

「おお・・・」

審査員は、目を丸くした。というのも、魔法で放たれるのはごく普通の炎なので
金属ならたいてい溶かしてしまう。それを、金属が溶けないように調整するのは至難の業だからだ。

「ウィンドッ!」

呪文を唱えると、ミサーナの周りを風が吹き荒れる。ミサーナがレイピアを持った手を離すと、
レイピアは自然に中に浮かんで空へと舞い上がっていく。

風が燃え盛るレイピアを包んで、炎の形をも変えた。
炎はやがてレイピアから離れ、風とともにゆっくりと踊り始め―――

―――ついには大きな鳥の形になった。

「ほ、炎の形成魔法・・・!?」

審査員は、あごをあんぐりと開けたまま呆然とその鳥を見ている。
レイピアは音も無く石畳のうえに落ち、火の鳥はそのまま空の蒼に消えていった。

「・・・こほん。次っ!」

審査員は、あわてて体勢を立て直し、軽く咳払いをした。
そして、アレンがぎこちなさ下にアレンは一歩前へ足を踏み出す。

「・・・二番、アレンです・・・いきますっっ!」

アレンは、勢い良く右手に持った木造の杖を天高く掲げた。
杖を見るなり、ミサーナが目を丸くする。

(姫もやはり、覚えていましたか・・・?)


――――これは数年前のこと――――・・・。

アレンとミサーナがであって、もう大分たった頃。
ミサーナは、アレンが本人すら気づいていない「素質」に気づいていた。

アレンはさまざまな属性の魔法を操ろうと奮闘しているが、
練習の中でもアレンが気づかないうちにめきめきと上達を遂げる魔法があった。

水魔法だ。

ほかの属性魔法はあまり上達を見せないのに対し、
水魔法だけは威力が上がっているのがミサーナには見えていた。

そこでとある日、ミサーナは専属の鍛冶屋に頼んで水魔法と相性のいい杖を作らせた。
アレンたちが住む国より遠く離れたところにある島でしか取れない、貴重な木を使って。

それをアレンの誕生日にプレゼントした。が、アレンはいまいち使い方が解らなかったようで、
この日の試験までアレンが杖を使っているところを見たことが無かった。


「―――スプラッシュ!」

アレンが呪文を唱えると、どこからとも無く現れた水流が杖の周りでとぐろを巻く。
水流の渦はみるみるうちに大きく育ち、杖どころかアレンの腕まで飲み込んでしまいそうだった。

「・・・フレイム!」

アレンが、杖を持たない左手で水流に手を触れた。
すると左手から放たれた弱めの火が徐々に水の渦を蒸発させていく。

「・・・はぁっ!」

杖を下に思いっきり振り下げる。すると杖にしがみついていた水が一気にはね飛んだ。
水は無数の真珠のような粒となり、大空に散らばった。

水の粒は太陽の光を通し眩く輝いた。水のシャワーで虹が空に浮かぶ。
―――それはたとえて言うならまるで、雨上がりの花畑だった。

「ほう・・・綺麗だ・・・」

審査員は、うっとりとその光景に見とれていた。
審査員だけではない―――――ミサーナも。

ミサーナはいつかアレンと過ごした数々の出来事を思い出す。
花畑で遊び、屋敷の中で駆け回り、森で自然と戯れて―――――

―――――ミサーナは、ともにあった救済の光がそこに詰め込まれている気がした。

(アレン・・・)

ミサーナはアレンの顔を見る。何もかも吹っ切れたような笑顔だった。
ミサーナは制服のスカートのすそをぎゅっと握り、覚悟を決めた。

やがて水の花は散り、思い出の虹も消え去った。
その余韻に浸った後、再び厳しい顔に戻った審査員は座りなおした。

「ミサーナ、アレン・・・前に出ろ」

二人は返事なく審査員がいる机の前に立つ。
審査員は、机の上に置かれた紙を見ながら言った。

「・・・二人とも、合格だ!!」



―――最終試験から3日後の、穏やかな午後1時。

魔法学校の卒業式が終わり、ミサーナの母親がミサーナを迎えに来た。
馬車が近づく音が大きくなるに連れ、アレンの緊張は高まっていった。

馬車が二人の前で止まると、ミサーなの両親が馬車から降りてきた。
ミサーナの母親が、馬車を降りるなりミサーナを強く抱きしめる。

「良かった・・・ミサーナ・・・無事に卒業できて!」

普段は無表情で冷たい印象がある母だったが、このときは一人の子供を守る「母親」だった。
母親は、アレンのほうも向いて涙混じりににいった。

「アレン君・・・今までこの子を守ってくれてありがとう、お疲れ様」

貴族からほめられて、アレンは恥ずかしいのと緊張したので少しうつむいた。
そのやり取りを微笑んで見つめていた母親は、ミサーナの右腕を引いた。

「さ、そろそろ行きましょう、ミサーナ・・・お父様も待っているわよ」

そういいながら、母親はミサーナの腕を引っ張って馬車へと連れ込もうとする。
その時。

「っ!・・・待って!」

ミサーナが、母親の手を振り切って馬車の外に飛び出した。
アレンが戸惑っていると、ミサーナはアレンにしがみつく。

「……私、アレンと結婚したい!」

一瞬の、沈黙。
母親は驚いて目を丸くし、アレンは顔が少し赤くなった。

「…ミサーナ…?何、言ってるの…?」

母親が言っても、ミサーナはアレンにしがみつく手を離しただけだった。
その目は、本物だった。

「私、ずっとアレンのことに興味があって…アレンが私の騎士になってから、
私、あの人はほかの大人たちとはわけが違うって…
アレンは、どんなときも私のそばにいてくれて、どんなときも私を心配してくれて、
どんなときも私を守ってくれた…!
私、そんなアレンが好きになった。私もいつまでもアレンのそばにいられたらっておもったの。
それに、今日の試験でアレンは私のプレゼントを使って飛び切りの魔法を使っていくれて…
それで、すごく嬉しかったの、私!こんな気持ちになったの初めてでよく解らないけど、
私、アレンとずっと一緒にいたい・・・そう思ったの!」

「姫…!」

これはそう、ミサーナからの告白だった。
ミサーナの母はしばらく目をぱちくりとさせていたが、すっと目を閉じた。

「………ミサーナ、」

母親はミサーナに歩み寄った。
ミサーナはまた怒鳴られるのではないかとぎゅっと目を瞑る。

「わかったわ…お父様にも話をしてみるわ」

「!!!…本当、お母様…?!」

「ええ、確かにあなたはアレン君と一緒にいるときは輝いてる…
あんなに笑っているあなたは、滅多に見たこと無いもの…私たちがアレン君を雇ったときには驚かされたわ」

アレンは、母親の顔をのぞき見る。

「と、言うことは、僕は…?」

「ええ、話してみるとはいったけどあの人もアレン君と結婚することは許してくれると思うわ」

母親の言葉に、二人は顔を見合わせた。
そして次の瞬間、二人で抱き合って喜び合った。

「やった…!やりましたよ姫…!」

「ええ!私嬉しいわっ…!」

そんな二人を見て、母親は微笑んだ。

穏やかな日差しが、空を包んでいた。



―――さらに、半年の月日がたった。

白い鳥たちが空高く舞い、教会の鐘がすんだ蒼に響き渡った。
さわやかな風が吹いて、桃色の花びらが空を彩る。

広い広い花畑の中にポツリとたたずむ小ぢんまりとした教会で、
アレンとミサーナの結婚式が行われた。

初々しい新郎姿のアレンは、花嫁であるミサーナの手をとった。
ウェディングドレス姿のミサーナはアレンが今まで見てきたどのミサーナよりも美しく、
どのミサーナよりも一国の姫らしかった。

お互いの手と手を取り合いながら、二人は教会の奥に進んでいく。

「姫…なぜ、もっと大きな教会で式を挙げなかったのですか?
一国の姫君の結婚式、きっと国中の人が見たかったでしょうに…」

「いいのよ、そんなこと…魔法学校があるこの村の教会でやったほうがいいかな、って思っただけ。
…それとアレン、今から私のことは『姫』じゃなくて『ミサーナ』って呼びなさい」

「えっ、は、はい…姫…じゃなかった…ミ、ミサーナ?」

「後、敬語もだめよ。この後指輪を交換して誓いのキスさえすれば、私たち夫婦なんだから」

「あ、う…うん、解ったよ?」

「ふふ、やっぱりなんだか可笑しいわね」

二人はそういいながらも牧師の前に立ち、お互いの末長い幸せを誓い合った。

二人の幸せを祝うように、金色の太陽も輝いていた。









…と言うわけで、ついに終わりましたオリジナル小説!

初めてこんな小説を書いたので、皆様に解りづらいところなんかも出てきて
私的にいろいろ苦労しました・・・が、
もっとこれからいろいろな小説を読んで勉強して、
もっと皆様が楽しめるような小説を書いていきたいと思います!

ところで、今回の小説はいかがだったでしょうか?
前述のとおり解りづらいところもたくさんあったと思いますが、
なんとなく雰囲気で楽しんでいただけたら幸いです!

この記事へのトラックバックURL
http://araaranooniwa.blog.fc2.com/tb.php/94-1d6a6759
この記事へのトラックバック
この記事へのコメント
管理者にだけ表示を許可する
 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。